スエズ運河のコンテナ船座礁で発生した航行障害は、既に圧迫されている物流業界にさらなる輸送遅延とコスト増加をもたらす可能性が高いと関連企業の幹部はみている。すでに試練にさらされている世界の供給ラインにとって、さらなる追い打ちとなりそうだ。24日の取引で原油価格が上昇する一方、輸送関連株は下落。エジプト当局は世界でもとりわけ交通量の多い航路をふさいでいる大型船の移動作業にかかっている。業界幹部は、わずかな遅延でも計り知れない影響を引き起こしかねないと警鐘を鳴らしている。世界の供給ラインは既に、新型コロナウイルス流行と世界的なコンピューターチップ不足、異常気象の長引く影響への対応に追われている。スエズ運河は石油や天然ガスの輸送タンカーに欠かせない航路であり、衣料品や電子製品、機械などを積んでアジアと欧州を往来するコンテナ船にとっても重要な貿易ルートとなっている。スエズ運河庁によると、2020年には約1万9000隻が運河を通過した。
スエズ運河のコンテナ座礁、世界の供給網に追い打ち
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