写真:スティーブン・ウェイドウェイド氏「昨年末時点で在庫は妥当な水準にみえた」と語る Photo:Bridget Bennett for The Wall Street Journal

 米ユタ州南部で自動車ディーラー8店舗を経営するスティーブン・ウェイド氏は、ピックアップトラックの在庫が枯渇しつつあると話す――しかも、急ピッチでだ。

 通常なら、ディーラー店舗に確保しておくピックアップトラック「ラム」の在庫は約200台。だが、今週に入り25台しか残っていない。近くにある「シボレー」ディーラー店舗の状況はさらに悲惨だ。ピックアップトラック「シルバラード」の在庫数は4台しかなく、ウェイド氏は次にいつ入荷するか見当もつかないと話す。

「昨年末時点では、適切な在庫水準を確保しているように見えた」というウェイド氏。「だが在庫はどんどん減っていく」

 自動車メーカー幹部やディーラーは年初時点で、昨春の新型コロナウイルス禍に伴う生産停止で枯渇していたディーラーの在庫を積み増すことができると期待を寄せていた。だが、部品不足など生産の足かせとなる要因が重なり、在庫不足は長引いており、状況が改善するのはさらに数カ月先とみられている。