米シェアオフィス大手ウィーワークが特別買収目的会社(SPAC)と合併で合意した。同社は約2年前に新規株式公開(IPO)計画が頓挫していたが、今回の合意により上場する見通しだ。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。関係者によると、SPACのボウX・アクイジションとの合併により、ウィーワークの評価額は負債を含めて90億ドル(約9900億円)になる可能性がある。また、ウィーワークは「上場会社の私募増資(PIPE)」という手法による8億ドルを含めて13億ドルを調達するとみられている。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は1月に、ウィーワークがボウXとの合併を協議中だと報じていた。90億ドルという評価額は、ウィーワークが2019年にソフトバンクグループから資金調達した際の評価額470億ドルを大きく下回る。ソフトバンクはその後、資金難に陥ったウィーワークの救済を余儀なくされ、現在はウィーワークの過半数株式を保有している。