スエズ運河で座礁し、往来を遮断するコンテナ船の移動作業が長引く中、同運河を利用してアジアと欧州間で製品を輸送する両地域の企業の間で対応が急務となっている。コンテナ船「エバーギブン」の離礁作業は4日目に入り、アジアと欧州の企業は運賃の上昇やコンテナ不足の悪化を予想している。中国浙江省の義烏市に拠点を置き、傘や宝石などの商品を扱う輸出入業者のジャック・ヤン氏は、顧客の中にはスエズ運河の長期的な閉鎖を見越し、スペインやドイツ向けに鉄道での商品輸送を検討する向きもあるという。ヤン氏によると、中国からドイツのハンブルクまで40フィート(約12メートル)のコンテナを輸送するコストは新型コロナウイルス流行前は2000ドル(約22万円)程度だったが、ここ数カ月で7400ドル以上に上昇した。このコンテナを鉄道で送る場合の料金は現在8100ドル前後だという。
スエズ運河の復旧いつに 対応急ぐアジア輸出業者
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