魚が売りづらかったECで突如取引が急増した理由
コロナ禍の1年、水産業はどう変化したのか Photo:PIXTA

新型コロナウイルス感染拡大に伴い、全国を対象に緊急事態宣言が発令されてから1年。自粛の影響は、さまざまな業界に及びました。水産業界もその一つ。中小零細業者が多く、死活問題となった事業者も多くいます。そんな水産業界の1年はどんな状況で、コロナ禍をどう乗り切ったのでしょうか。漁師の息子で元築地卸、東京海洋大学非常勤講師でもあるおさかなコーディネータのながさき一生さんがリポートします。

コロナが及ぼした水産業界への影響
9割近く相場が下落する水産品も

 コロナが水産業界に及ぼした影響はどれほどだったのか。豊洲市場の市場統計情報を見てみると、2020年1年間の取扱高は、約3586億円で前年比9.7%減となっています。しかし、区分別に見ると、違いが見受けられます。例えば、鮮魚は8.6%減、加工品は2.8%減なのに対し、活魚類は32.9%減で大きな落ち込みとなっています。

 このことからも分かるように、水産業はさまざまな特性の商品があるため、コロナの影響度合いもさまざまです。

 コロナの打撃が大きかった業界として、飲食業界や観光業界がありますが、これらに向けた水産品では、流通の滞りや価格の下落が目立ちました。

 この状況、現場ではどうだったのでしょうか。