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コロナ禍の拡大で
感染者に対する差別が深刻に

 昨年から続くコロナ禍は、なかなか収束の兆しを見せず、むしろ拡大しつつある。感染した人は世界全体では1億3000万人を超え、わが国でも累計で約50万人の感染者が発生した。4月から始まる高齢者へのワクチン接種をきっかけとして、感染拡大が収まってくれることを強く願うものである。今回のコロナ禍は疫病がもたらす肉体的なダメージのみならず、精神的にも社会全体でも多くの人々に不安を与えているという点において、深刻な問題が多くある。

 中でも感染者に対する差別というのは、悩ましい問題だ。本来、新型コロナウイルスに感染した人は言わば被害者の立場である。にもかかわらず、差別を受けたり攻撃を受けたりするというのは何とも悲しい出来事である。コロナ禍における排他的な行動や差別ということで言えば、感染拡大初期に他府県ナンバーの自動車に対して嫌がらせをしたり、傷つけたりするようなことがあったとか、あるいは地方においては感染者が出たことによって、その家族が転居せざるを得なくなったという話もあった。