3月下旬に発生した投資会社アルケゴス・キャピタル・マネジメントの巨額損失問題では、メディア大手バイアコムCBSやディスカバリーなどの株価が急落し、市場に衝撃が走った。だが、急降下する株価を前に頭を抱えていた企業は他にもあったようだ。オンライン融資仲介会社レンディングクラブや動画配信サービスのフボTVの幹部は今でも、急激な自社株価の変動がアルケゴスの取引銀行による投げ売りの影響なのか、全く別の要因によるものなのか、把握できていない。内情に詳しい関係筋が明らかにした。関係筋の1人によると、アルケゴスはこれまで、レンディングクラブ幹部に対して、主要株主だと伝えていた。だが、投資会社に通常求められる大幅な持ち高の開示義務はアルケゴスにはないため、同社幹部はアルケゴスが本当に大口株主なのか、知るすべがなかったという。