米国では新型コロナウイルスワクチンを巡り、バイアル瓶の溶液を最後の一滴まで吸い上げるのに必要な特殊シリンジ(注射筒)の供給が足りないとの声が接種所から上がっている。製造業者は今年下半期まで国内の生産が改善しない見通しを示しており、問題は悪化する可能性がある。8つの州と複数の地域保健当局や医療機関が、ワクチン接種のために連邦政府から受け取るキットについて、ローデッドタイプ(筒先に薬剤が残るデッドスペースが少ない形状)の特殊シリンジの数が不十分だと述べている。キットには注射針、ガーゼなどワクチン接種のための物資が入っている。特殊シリンジと通常のシリンジも、さまざまな組み合わせで詰められている。接種所は時として特殊シリンジを使い果たし、効率で劣る標準シリンジを使わねばならず、何回分かのワクチンが捨てられることになる。
米で特殊注射器が不足、打てないワクチン廃棄も
デッドスペースが少ない「特殊シリンジ」の大幅増産、米国では下半期まで実現しないか
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