―― 筆者のグレッグ・イップはWSJ経済担当チーフコメンテーター ***  金融バブルを良く知る人々にとって現在の状況は、かつて目にした多くの要素を含んでいる。株価が示すバリュエーション(企業価値評価)は、2000年のドットコム・バブル以来の高水準に達している。住宅価格は、金融危機以前のピークの水準に戻っている。ハイリスクの企業は、史上最も低い金利で資金を借り入れることができる。個人投資家は、グリーンエネルギーや仮想通貨に大量の資金を注ぎ込んでいる。  デジタルコマースの進歩から財政支出に支えられた経済成長まで、現在のブームには幾つかの妥当な説明を付けることができる。