2021年末のロンドン銀行間取引金利(LIBOR)廃止を控え、後継指標を巡る争いがヒートアップしている。バンク・オブ・アメリカとJPモルガン・チェースは5月に入り、LIBORの後継指標として開発されたブルームバーグのインデックスに基づき、2億5000万ドル相当の金利スワップにより、最初の複雑なデリバティブ取引を行った。ブルームバーグの短期銀行利回り指数は、ニューヨーク連邦準備銀行などの規制当局が推奨する代替指標と競合している。2行による今回の取引は、何兆ドルもの金融契約を支えているLIBORからの脱却を目指す長年の計画に変化をもたらすものであり、一部アナリストは、後継指標は1つではなく複数になるとの見方を示した。LIBORは、不正操作スキャンダルを受けて21年末に廃止される予定。