かつて自動車の燃料として期待が高まっていた水素は、航空機への応用の方が未来があるのだろうか。答えはイエスだ。だが、航空業界が定めた排出ガス削減目標の達成には間に合わないだろう。ここ1年の動きは、航空業界にとって水素がクリーンな将来へのカギとなるとの考えに一定のお墨付きを与えた。欧州航空機大手エアバスは昨秋、2035年までに水素を燃料とする旅客機の実用化を目指し、コンセプト機3種を発表。最近では、英スタートアップ企業ゼロアビアが2400万ドル(約26億2400万円)の資金調達ラウンドの一環として、ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)から出資を受けた。エアバスの元幹部、ポール・エレメンコ氏が率いるユニバーサル・ハイドロジェンも、米格安航空会社(LCC)ジェットブルー・エアウェイズやトヨタ自動車傘下のベンチャーキャピタル部門など大手から、2100万ドルを調達した。
しぼむ燃料電池車への期待、空で羽ばたくか
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