人工知能(AI)を手掛ける英ディープマインドの幹部は親会社である米グーグルからの独立性向上を求めて長年にわたり交渉してきたが、グーグルが交渉を打ち切っていたことが明らかになった。ディープマインドは慎重な扱いを要する同社のAI研究について、独立した法的枠組みを求めていた。事情に詳しい複数の関係者によると、ディープマインドは先月末、グーグルの交渉打ち切りを社内に伝えた。グーグルなどのテクノロジー大手はAIの研究や進化を巡り支配力の強化を狙っており、ディープマインドとの交渉終了もその一例となる。グーグルは今月、AIに関する倫理を研究するチームの規模を倍増させる計画を発表した。グーグルのスンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)は、同社の未来はAIが鍵を握っているとみており、親会社のアルファベットはAIに数十億ドルを投資している。