経験してきたことを箇条書きにするコツ

 まず、先ほどの準備(1)、A3(A4ノート見開き)を用意して、とにかくひたすら、自分の経験してきたことや、やってきたこと、できることを箇条書きで書き出していきます。

「そう言われても、頭のなかが真っ白で何も浮かんでこないんですけど……」という人もいるでしょう。そういうときは、次のように考えてみてください。

 たとえば会社の仕事であれば、「何をやってきたか」をいきなり考えるのではなく、まずあなたが経験してきた[職種]を横に広く書き出していきます。

[職種]には、経理、営業、マーケティング、経営企画、人事、IT関連、販売など、あなたがこれまでに経験をした部署名や部門などが入ります。

 次に、その部門で実際にやったことに考えを縦に巡らせると、思った以上にたくさん項目が出てくるはずです。

 パワーポイントを使った提案書や企画書の作成、エクセル作業、会議のアレンジやファシリテート、お客様やほかの部門とのネゴシエーション……などなど、職種から細かく展開していくと、たくさん書けることが見つかるはずです。

 こうやって大きなカテゴリ(ここでは[職種])から徐々に小さな括くくりに分けて具体化していくことを、ロジカルシンキングの手法で「要素分解」と言います。この要素分解が使い慣れてくると、自分自身の深掘りもぐっとやりやすくなります。

 次に、仕事に限らず、プライベートに関しても、同じように自分がこれまでにやってきたことを書き出していきます。たとえば「歌を歌うのが好き」、「絵を描いていると時間を忘れる」であったり、逆に「大人数のパーティーは疲れるから苦手」など。こちらは、「楽しい/心地いいと感じること」や「疲れる/避けたいこと」という気持ちにフォーカスして書いてみると、より自分のことがよく見えるはずです。