――筆者のグレッグ・イップはWSJ経済担当チーフコメンテーター ***  バイデン政権の政策運営にとって、雇用とインフレほど重要なものはなく、連邦準備制度(FRB)ほどそれらに影響を与える機関はない。  だからこそ、来年2月に4年の任期が切れるジェローム・パウエル議長について、バイデン氏が数カ月のうちに下す再任か交代かの決断には、多くが掛かっている。ロナルド・レーガン大統領以降、歴代の大統領は前任者が指名した議長を再任し、FRBは超党派の独立機関であるとの評価を育んできた。