新型コロナウイルスの感染拡大で、東京23区の人口流出が超過となった。持ち家市場は好調だが、賃貸住宅は需要減で影響を受けている。コロナ収束後もリモートワークは定着するだろうか?数々の影響がどれぐらい続くのか、検討が必要だ。(スタイルアクト(株)代表取締役/不動産コンサルタント 沖 有人)
流入人口で成長してきた東京23区
東京23区(都区部)は、外部からの流入人口の多さで膨張してきた。そんな大都市が、この1年で流入よりも流出する人口が多い事態となっている。
新型コロナウイルスの感染拡大を受けた昨年4月の最初の緊急事態宣言前のちょうど1年前は6万5991人の流入超過だった。都区部以外の人がたくさん引っ越してくるため、住居をたくさん造る必要があった。それが、この直近1年でマイナス1685人と落ち込んでいる。
それ以外にも、都市圏の人の動きにはこれまで考えられなかったことが起きており、今後も予断を許さない。その要因を検証すると、今後の動きを探ることができる。