選りすぐりの人材を集めたチームが成果を出せないのはなぜか優秀な人を集めたのにチームの成果が上がらないのはなぜ? Photo:PIXTA

優秀な人ばかりを集めて組織を構築したにもかかわらず、組織の成果が上がらない、組織の結束が高まらないという問題がある。この問題を解決するカギは、モチベーションファクターの分散度にある。(モチベーションファクター代表取締役 山口 博)

優秀な人を集めたのに
組織の成果が上がらないワケ

 部長になって、一定の人事権を持つようになり、優秀な人ばかりを集めたにもかかわらず、組織の成果が上がらないという経験をしたことのある人は少なくないだろう。

 業績数値などの客観的基準に照らして優秀な人材ばかり集めたはずなのに、チームとしての成果が上がらない。成果が上がらないどころか、組織の結束が図れず、亀裂が生じ、人の入れ替えを余儀なくされることもある。

 優秀な人材を集めて、なおかつ組織力を高める方法はないだろうか。

 このように申し上げると、「個人プレーヤーが必ずしもチームプレーに適するというわけではないので、個人業績や組織業績かどちらかを取るしかない」という見解に接することがある。あるいは、「人と同じで組織も生き物なので、なるようにしかならない」というように達観している人もいる。

 しかし、私はそうは思わない。優秀な人材ばかりを集めて、かつ組織業績を向上させるには、秘訣がある。