奥嶋 ふむふむ、なるほど。「ラッドスピード XD ドライバー」は?

鶴原 ソールのヒール後方側に10グラムのウェイトを配置しているのが「ラッドスピード XD ドライバー」の特徴です。モデル名「XD」のDは、ドローを打ちやすいという意味合いですね。

奥嶋 分かりやすくヒール側のウェイトに「DRAW」って記されています(笑)。ここにウェイトがあるからヘッドをターンさせやすくなっているんでしょうね。

鶴原 では、さっそく試打をお願いします。試打クラブのロフト角は「XB」が9度、「XD」が10.5度です。シャフトは、ともに標準仕様のグラファイトデザイン製「TourAD for RADSPEED」となっています。今回はヘッドスピード43m/sでお願いします!

奥嶋 アマチュアゴルファーの平均的なヘッドスピードですね。では、打ちますよ。おりゃ!

奥嶋プロが「ラッドスピード XB ドライバー」をヘッドスピード43m/s前後で試打奥嶋プロが「ラッドスピード XB ドライバー」をヘッドスピード43m/s前後で試打 拡大画像表示
奥嶋プロが「ラッドスピード XD ドライバー」をヘッドスピード43m/s前後で試打
奥嶋プロが「ラッドスピード XD ドライバー」をヘッドスピード43m/s前後で試打 拡大画像表示

鶴原 おぉ~、ナイスショットですね。どちらのモデルもいい弾道です。

奥嶋 けっこうスピン量が少ない。以前に試打した「ラッドスピード ドライバー」は1800回転だったので、そこまでじゃないけど。この2モデルも十分に低スピンなドライバーです。このぐらいのスピン量のほうが安定感もあって、安心して打っていけます。

鶴原 僕も打ってみましたが、直進性が高くて曲がりづらいですね。昔からコブラのドライバーは、ピンのドライバーとヘッド性能が似ています。ヘッドがブレづらく、高慣性モーメント設計の恩恵を感じられました。

奥嶋 打ってみると、やはり「XD」のほうが球をつかまえやすいです。構えたときのヘッドの見た目はソックリですが、なんとなく球をつかまえやすそうに感じるし、そのとおりの球筋になりました。

鶴原 2モデルは球のつかまり度合いが違うだけで、あとは打感を含めてほとんど同じ。弾道計測値を見ても、打ち出し角、スピン量、ボール初速、という飛びの三要素はほとんど変わりませんでした。

奥嶋 ニュートラルなヘッド性能がいいなら「XB」、右に逃がしがちな人には「XD」がいいですね。注意点としては低スピンのヘッド性能なので、打ち出し角はできるだけ高いほうがいいです。なんとなく「XB」のほうが高く打ち出せる気配もありましたが、ロフト角は10.5度をベースに考えたほうがいいんじゃないかと思います。

鶴原 僕の印象では、以前に試打した「ラッドスピード ドライバー」よりも今回の2モデルのほうが格段にまっすぐ打ちやすく、コブラらしいドライバーだと感じました。ヘッドスピード45m/s以下の人には、個人的にはこれら2モデルのどちらかを推奨したいです。

奥嶋誠昭
奥嶋誠昭/おくしま・ともあき
JGTOツアープレーヤー資格を持ち、プロコーチとしても活躍中。横浜市内にある「ノビテック・ゴルフスタジオ」でヘッドコーチを務め、3Dモーションキャプチャー計測器GEARSなどの最新機器を使ったレッスンをアマチュアにも展開中。2020年3月からYouTubeチャンネル『THE REAL SWING~ゴルフスイングの作り方~』をスタート!
THE REAL SWING〜ゴルフスイングの作り方〜
鶴原弘高
鶴原弘高/つるはら・ひろたか
雑誌やウェブで多くの記事を手掛けるゴルフ専業のライター。もちろん自身も大のゴルフ好きで、最新ギアも大好き。オフィシャルハンデは7。ゴルフギア情報を発信する会員制コミュニティサイト「3up CLUB」のキャスターも務めている。

https://3up.club/

「直進性が高くて低スピン」コブラの最新ドライバーをプロ&アマが試打レビュー