米食品医薬品局(FDA)がアルツハイマー型認知症の進行を抑える治療薬として、米バイオジェンとエーザイが共同開発した「アデュカヌマブ」を承認したことで、類似のアプローチを採用する他の治療薬候補が実用化される見込みも高まる可能性がある。
FDAはアデュカヌマブの承認にあたり、つい最近まで退けられたと考えられていたアルツハイマーに関するある仮説を支持する立場を示した。脳内に蓄積した「アミロイド」と呼ばれる物質を除去することで治療できるという仮説だ。
アルツハイマーを研究する科学者の多くは、まだアミロイドの仮説を諦めていない。ただ、アルツハイマー病でアミロイドが厳密にどのような役割を果たしているのかを巡っては、まだコンセンサスが存在していない。
FDAは7日、承認の理由として、アデュカヌマブはアミロイドを低減する効果があり、そのためアルツハイマー患者に有効な可能性があると指摘した。