ある大学教授によるツイッター投稿が、物議を醸している。高学歴の専業主婦たちによる通訳の仕事を「セレブバイト」と表現したのだ。本来、地方と都会の格差を指摘したはずのツイートがなぜ炎上したのか。(フリーライター 鎌田和歌)
「イカツイ学歴の持ち主が専業主婦」
「通訳者はすべて女性だったのですが、これが皆さん、専業主婦だったのです。東大やICUを卒業した専業主婦です。セレブバイトだったのです」
「東大やICUや東外大(ICUや東外大は大学院を駒場で修了してたりする人もいました)出身者が専業主婦やってるのです。ジェンダーの問題は本件ではちょっとおいておきます。とにかく北北海道の辺境出身の私にはあまりにもイカツイ学歴の持ち主が専業主婦やって、セレブバイトしている。衝撃と畏怖でした」(原文ママ)
ある男性の大学教授(ツイッターでのアカウント名にならい、以下「オッカム教授」とする)によるこんな内容の連続ツイートが、物議を醸している。このツイートの何が問題なのか?と感じる人も多いだろう。
まず、一連のツイートの流れを説明したい。あなたは違和感を抱くだろうか、それとも違和感はないだろうか。
なお、これらの連続ツイートはすでにすべて削除されているが、まとめサイト「togetter」で、その内容や擁護派、批判派の感想を確認することができる。この原稿の中では最低限の引用と要約しかしないが、気になる方は参照リンクから確認してほしい。
参照:
●北大助手時代、国際会議の通訳者が高学歴の専業主婦ばかりで「東京は恐ろしい」と思ったわけとは
●オッカム先生の「同時通訳者の女性は専業主婦のセレブバイト」発言への実名(筆名)研究者・文筆家・専門家による反応まとめ
連続ツイートの始まりは、「北大助手時代に『東京は恐ろしい所だ』と思ったことが一度だけあります」だった。オッカム教授は「北北海道の辺境」出身で、地方出身者が感じた「都会」の感覚への驚愕を記そうとしたようだ。