カンボジアの首都プノンペンに週末、100万回分の中国製ワクチンが到着した。その様子をとらえた画像は、同国首相のフェイスブックページの目立つところに置かれた。似たような光景は、東南アジアや南アジア各国の首都でも見られる。先週にはマニラとバンコク、その前の週にはカトマンズ、そして先月下旬にはジャカルタと、新型コロナウイルスワクチンが相次ぎ到着している。今年上半期にアジアの途上国で配布されたワクチンの中で、中国産(一部は無償提供で大部分は購入契約)は大きな存在感を発揮している。欧米諸国が自国民の接種を優先し、世界保健機関(WHO)主導のワクチン配布プログラム「コバックス」による供給が目標に届かない中で、数百万回分のワクチンがこれらの国に到着しているのだ。
中国が埋めるワクチン格差、アジアで影響力拡大
中国製ワクチンは供給分が小規模でも、複数の国で接種の取り組みを支えてきた
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