米大統領が敵対国のトップと会談を実施した際、評価基準となるのは常に、敵側が米国についてどんな結論を下したかという点だ。3時間に及んだ16日のジョー・バイデン米大統領とロシアのウラジーミル・プーチン大統領の会談では、両国の戦略面の違いに関する率直で丁寧な協議が行われたとみられる。ロシア政府が戦略を推し進めたり探りを入れたりする余地が拡大したと受け止めるのか、それとも、米国がロシアによる修正主義のさらなる追求を阻止する立場と決意を示せたのか、われわれはこれから、それを見極める段階に入る。両首脳は、会談後の記者会見では前向きな印象を与えた。しかし、恐らくバイデン氏の方が、米ロの連携の行方について、より楽観的なように見えた。彼は、米国の価値観を損なうことなく「両国の関係の大幅な改善を実現できる確かな可能性」を見いだしたと語った。