バイデン米政権は中国やロシアがもたらす課題に米軍を集中させるため、中東での軍の展開を大きく再編し、ミサイル防衛システムの数を大幅に削減している。政権当局者が明らかにした。当局者によると、米国防総省はイラク、クウェート、ヨルダン、サウジアラビアなどの国から8基前後のミサイル防衛システム「パトリオット」を撤去中だ。終末高高度防衛ミサイル(THAAD)として知られる対ミサイルシステムもサウジアラビアから撤退させるほか、中東地域に配備する戦闘機部隊も縮小しているという。こうした再配置には、システムの運用・支援部隊に属する数百人の兵士も含まれる。米軍は今夏までにアフガニスタンからの完全撤退を計画している。米国はまた、イラクでは同国軍が安全に統治できるとの判断を理由に、昨秋にイラクに駐留する兵力を半減させた。
米政権、中東ミサイル防衛システムの大幅削減に着手
有料会員限定
あなたにおすすめ