自動車メーカーは自社の電気自動車(EV)が実際に「グリーン」であることを確実にする必要がある。メーカー各社にとっては、コスト削減も喫緊の課題だ。2つの目標を同時に達成することは極めて難しい。テスラで人気が高まった純EVの開発は、環境リスクに関する前倒し工程を伴うものとも言える。EVはたとえ、石炭火力発電所から供給される電力で充電したとしても、炭素排出量はガソリン車よりも少ない。だが、その強力なバッテリーを生産するには、多くの資源を必要とする。この不都合な真実は、自動車メーカーがここにきてEVのサプライチェーン(供給網)にも関与する姿勢を強めている要因の1つだ。ゼネラル・モーターズ(GM)が先頃バッテリー工場の新設を発表するなど、各社が投資を強化するのは、EVの中でも最も重要な部品であるバッテリーの供給、技術、コストに対するコントロール強化を目指していることが大きい。だが、4つ目の要素として重要度が急速に高まっているのが、環境負荷に対するコントールだ。