2021年の米IT(情報技術)大手の株価は明暗が分かれている。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を原動力に、いわゆるFAANG銘柄が株式市場で主導的役割を果たした昨年とは大違いだ。2020年初めの株価暴落後、フェイスブックやアップル、アマゾン・ドット・コム、ネットフリックス、グーグルの親会社アルファベットはいち早く株価を回復。その後も上昇し続け、それをけん引役にS&P500種株価指数は2020年に16%高となった。今年は米経済が力強さを増し、ワクチン接種の普及で国内感染者が減る中、これまでの同期した足並みが崩れている。昨年活況となったIT分野の主要企業以外にも、投資家は広く目を向けるようになった。復調する経済はさまざまな業種にチャンスを与え、運用担当者に選択肢をもたらしている。その一方で、高いバリュエーションや幅広い人気によって上値が限られる可能性のある銘柄を選別する動きも始まった。
巨大ITの株価に明暗、FB高くアップル冴えず
今年に入りFAANG銘柄の動きがばらばらに
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