多くの国は人々に新型コロナウイルスのワクチン接種を促すため、インセンティブを提供している。だが、パキスタンのアプローチは懲罰的だ。2億2000万人の人口を抱えるパキスタンでは、接種を拒否する人に対し、携帯電話の接続遮断から給与差し止めに至るまで、当局がさまざまな罰則を導入している。世界各国では接種を促進するため、いろんな景品が提供されている。フィリピンのある町では、ワクチン接種に同意した人が牛をもらえるチャンスもある。米国では複数の州で賞金つきの宝くじが実施され、香港では数百万ドルもするマンションがもらえる人もいる。パキスタンの罰則は地域によってさまざまだ。保健サービスは国内4州に概ね委ねられているが、連邦政府も罰則措置を発表しており、長年ワクチンに疑念を抱いてきた国民の背中を押そうとしている。いまだにポリオが流行しているのは世界で二カ国しかないが、パキスタンはその一つで、ポリオワクチンに懐疑的であることがコロナワクチンも敬遠される主因だ。
ワクチン拒否なら携帯遮断、パキスタンの厳しい罰則
ワクチンに懐疑的な国民に強制策、給与差し止めも
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