お金の問題なので、個人で捉え方は異なるかもしれませんが、「報酬」に関しては、すごく恵まれていたと思います。あれだけ赤字があったにも関わらず、成績を残せば、年俸も上がりましたし、タイトル料などもしっかりもらえました。2020年には、年俸が下がった選手もたくさんいたようですが、それでも、一定の成績を残せば、出来高はちゃんとつくという契約だったので、私は悪くなかったのではないかなと思います。選手全員が「一律年俸200万円」なんていう報道をみたりもしましたが、そんなことはまったくありませんでした。こんな運営が苦しい状況でも、私達に、投資をし続けてくれた株主の「わかさ生活」にはとても感謝しています。ただ、そこが現実と釣り合っていなかった、ということでしょうね。これは、女子プロ野球だけに限ったことではないですが、女子スポーツが成功するというのは、非常に難しいのが現実です。

現在は「GOOD・JOB女子硬式野球部」に所属し、横浜DeNAべスターズのスクールコーチ、またTVバラエティやCM、YouTube出演など多岐に渡る活動をしている現在は「GOOD・JOB女子硬式野球部」に所属し、横浜DeNAべスターズのスクールコーチ、またTVバラエティやCM、YouTube出演など多岐に渡る活動をしている(撮影/写真部・東川哲也)

――現在、どのような活動をされているのか教えてください。

「GOOD・JOB女子硬式野球部」という企業チームに所属しています。もちろん、選手としてプレーを続けています。2019年の秋に、女子プロ野球リーグを離れてからは、1年ほど、チームには所属していなかったのですが、「人数が足りないから助っ人として試合に出てくれないか」と声をかけてもらったことがきっかけで、今年の1月から加入させてもらっています。企業チームなので、他のメンバーは「株式会社GOOD・JOB」の社員ですが、私はそうではなく、芸能活動と並行して活動させてもらっています。

――昨年の4月から横浜DeNAベイスターズのスクールコーチに就任しています。これは、現在も続けているんでしょうか?

 週3日程度ですが、続けさせてもらっています。対象は小学1~6年生。理解しやすいように伝えるのが難しいんです。子どもなので、たまに危険な行動をする時もありますし(笑)。今年でコーチは2年目になりますが、子どもは1年経つとものすごい背が伸びたりするのも驚きます。そういう成長に感動したりもしています。

――加藤さんはYouTubeでも活動されています。

「加藤の優チューブS」というチャンネルで2週間に1回程度ですが配信しています。野球とは関係なく、自分の特技であるギターや歌を披露しています。最近ではアイナ・ジ・エンドさんの「彼と私の本棚」、Awesome City Club の「勿忘」などを歌いました。企画や編集、撮影など、全部一人でやっています。YouTubeって、ほんと大変ですね(笑)。もう少し自分のスケジュールに余裕ができたら、更新頻度をもっとあげたいと考えています。