米コムキャストのブライアン・ロバーツ最高経営責任者(CEO、61)は巨大な組織を築き上げた。ケーブルテレビとブロードバンド事業を手掛けていた同社は、10年前にメディア大手NBCユニバーサルを傘下に収め、エンターテインメントに進出した。今や業界全体が動画ストリーミングへと劇的にシフトする中、ロバーツ氏はそこで十分戦える力を証明する必要がある。ロバーツ氏はコンテンツと配信の融合によって、コムキャストが動画ストリーミング競争の2つの異なる最前線で戦える有利な位置にいることを、ウォール街に積極的にアピールする構えだ。コムキャストは慎重すぎて動画配信では競合に後れを取るという一部の投資家やアナリストの懸念を払拭(ふっしょく)するため、ロバーツ氏は新たな投資やパートナーシップに相次ぎゴーサインを出した。