米アルファベット傘下のグーグルは24日、ウェブ閲覧履歴を追跡するために広く使われているクッキーについて、廃止計画を延期すると発表した。広告業界、プライバシー擁護団体、規制当局からの抵抗と追及に屈した格好だ。同社はインターネットブラウザー「クローム」でサードパーティー・クッキーと呼ばれるユーザー追跡技術のサポートを2022年の早い時期に停止する予定だったが、新たな計画では約2年遅らせ、2023年中に停止する。グーグルはこれまで、プライバシー規制当局や擁護団体からの圧力を受け、広告セクターの多数の企業が個人向け広告やターゲット広告の追跡に使用しているクッキーを削除すると発表していた。今回の延期により、パブリッシャーや広告業界、規制当局にとって、クッキー廃止後にターゲット広告を可能にするために同社が開発・試験中の新技術に慣れる時間を確保できるとしている。