世界各地のギグワーカー(単発で仕事を請け負う労働者)のネットワークが、スマートフォンに搭載された一般のアプリのみを使って、そうとは知らずに米軍に基本的な情報を提供している。サンフランシスコに拠点を置くプレミス・データは、ギグワーカーに小額の報酬を支払って基本的な作業を委託している。委託先ユーザーの多くは途上国の在住だ。典型的な仕事としては、写真撮影、調査への回答、基本データの収集、ATM(現金自動預払機)の数や食料品など消費財の価格調査などがある。プレミスによると、顧客の半分は商業情報を求める民間企業で、競合他社に関する市場調査や進出拠点探しなどをユーザーに依頼している。同社は近年、米軍や外国政府とも取引を開始した。世界各地に展開する柔軟なギグワーカー網を利用して基本的な偵察や世論の測定を代行することを売りとしている。