欧州の有力なビジネスロビー団体「欧州産業ラウンドテーブル(ERT)」は5日、欧州連合(EU)首脳に対し、中国の国家資本主義に対してより強く抵抗するよう求めつつも、中国企業の締め出しは行わないよう要請した。一部指導者は、米国に倣い中国との商業関係の制限を主張している。欧州に拠点を置く主要な多国籍企業の最高経営責任者(CEO)や会長ら約60人で構成される同団体は、EU首脳に対し、中国とのビジネス条件の改善を推進し、同国に背を向けないよう求めた。欧米間の関係が改善しつつある中、欧州の一部指導者の間では中国政府への懸念が高まっている。ここ数カ月、多くの政府やEU関係者は、世界を舞台に自己主張を強める中国政府に反発し、米国寄りの姿勢を示している。企業の経営陣は、米国のように中国からのデカップリングを求める声が出ることを恐れている。