普段何げなく使う言葉が
あなた自身となる

 エネルギーの低い言葉を使って話しかけると、相手は即座に、その言葉とあなたを結びつけ始めます。

 たとえば、私が「あなたを批判しているわけじゃないの(「批判する」はエネルギーの低い言葉です)。ただ、もっとよく理解しようとしているだけ」と言ったら、相手の無意識は即座に「批判する」という言葉と私を結びつけ、それが無意識に残り続けます。

 もし私がエネルギーの高い言葉を使い、声のトーンも変えれば、それに呼応して相手もすぐに私の印象を変えます。

 たとえば、先ほどのセリフの代わりに、

「素晴らしい意見ね。具体的にどうなるのか、説明してくれる?」

 と言えば、相手の無意識は「素晴らしい」という言葉と印象を私と結びつけるのです。

 ローズ・アンは、私の個人セッションを受けた後、帰宅してすぐに、自分がまわりや自分に使っていた言葉づかいのパターンがどれほど人生にストレスを生み出していたかに気づいたと教えてくれました。

 この状態を変えるために彼女が踏み出した一歩は、ただ気づくこと、つまり日々の会話でどれほどしょっちゅう、ためにならない言葉を選んでいるかに注意を払うこと、でした。

 こうして、言葉づかいを変えた結果、子どもたちとも夫とも関係が著しくよくなりました。

たとえば、低いエネルギーの言葉に逆戻りして「そんな言い方はやめなさい」と言うと、娘さんがすぐに「スイッチ」と伝え、ローズ・アンは「声を落としてくれるとありがたいわ」と、高いエネルギーの言葉で応えるのです。

 仕事の人間関係でも言葉を転換させた結果、業績が上がり始めました。

 教師をしているローズ・アンの妹も、教室でエネルギーの高い思考と話し方の法則を実践するようにしたら素晴らしい成果が上がったと報告してくれたのです。学生たちの間が、前よりも楽しく、もっとオープンな雰囲気になったそうです。