アナリスト予想を見る限り、新型コロナウイルス禍は単なる「失われた1年」の様相を一段と強めているようだ。SP500種指数を構成する企業の2021年のEPS(1株利益)予想は、コロナ禍という現実によって誰もが見通しの修正を余儀なくされた2020年3月初めの水準をほぼ回復している。決算発表シーズンが本格化する中、2つの点が注目されている。それは、今年の業績回復がどれだけ重要であるかということと、過去数年間の期待外れの業績がどれだけ重要でないかということだ。まずは今年から見ていこう。2021年の営業利益は1月初め時点のアナリスト見通しを14%上回ると予想されている。SP500種指数は16%高だ。今年の株高は企業利益の増加でほぼ完全に説明がつくようだ。