米電気自動車(EV)メーカー、テスラの株価はここ何年も、低調な業績にもかかわらず右肩上がりだった。だが2021年は今のところ、そのパターンが逆転している。イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)率いるテスラが発表した4-6月期(第2四半期)決算は、これまでで最も好調な内容だった。一般に認められた会計原則(GAAP)ベースの売上高は119億ドル(約1兆3100億円)、純利益は11億ドルに達し、いずれもアナリスト予想を上回った。温暖化ガスの排出枠(クレジット)3億5400万ドル相当を競合他社に売却したが、それがなくても容易に黒字を達成していたことだろう。テスラが調達した製品・サービスのうち、サプライヤーからの代金請求がこれからのものがあるため、業績が押し上げられている。それでも、この好業績に関してマスク氏の手腕は評価できる。