いよいよ夏の高校野球が始まる。今年は第103回目の大会だ。そこで、第1回大会から前回102回大会までの高校別通算勝利数ランキングベスト102を作成した。どんな学校がランクインしたのか見ていくことにしよう。(姓氏研究家、野球史研究家 森岡 浩)
今年も夏の高校野球が始まる。昨年はコロナ禍で開催されず、2年ぶりの夏の甲子園だ。
戦後の学制改革によって、それまでの中等学校が現在の高等学校に変わったが、この前後において全国各地で学校の離合集散があり、どの学校をもって今の学校の前身とするかに異説がある場合もあるが、その変遷も含めて紹介したい。
それではベスト6にはどの学校が入ったのか、ランキングを下位から順に見ていこう。
第6位は2校が並ぶ。1校は早稲田実業(43勝28敗1分)。1915年の第1回大会に出場した名門で、県岐阜商同様、昭和末から平成初めにかけては低迷したものの、戦前戦後を通じて強豪の地位を保ち続けている。なお、2001年に新宿区から国分寺市に移転し、それを機に予選地区が東東京から西東京に変わっている。
6位タイのもう1校は広島商(43勝16敗)。こちらも1916年の第2回大会に出場した名門校で、戦前だけで優勝5回(春2回、夏3回)を数え、戦後もしばらくは全国屈指の強豪として活躍していた。
同校はバントを多用して確実に1点を取り、投手を中心として守り抜く野球を身上としていた。そのため、池田高やPL学園高に代表されるパワー野球が広がるにつれて出場回数が減少。平成以降、夏の出場は2004年、2019年の2回しかなく、いずれも初戦で敗退している。