夏の甲子園勝利数ランキングベスト102【2021年完全版】第1回大会から前回の102回大会までで最も勝利数が多い高校は?(写真はイメージです) Photo:PIXTA

いよいよ夏の高校野球が始まる。今年は第103回目の大会だ。そこで、第1回大会から前回102回大会までの高校別通算勝利数ランキングベスト102を作成した。どんな学校がランクインしたのか見ていくことにしよう。(姓氏研究家、野球史研究家 森岡 浩)

 今年も夏の高校野球が始まる。昨年はコロナ禍で開催されず、2年振りの夏の甲子園だ。これまで夏の大会に出場したことのある学校は戦前も含めて計888校。うち、1勝でもしたことのある学校は6割強にあたる554校。これらを勝ち星の多い順に並べると、10勝以上している学校が102校ある。

 意外なところでは、履正社高・前橋育英高(ともに9勝)、沖縄尚学高・春日部共栄高(ともに7勝)、佐賀北高(6勝)、愛工大名電高(5勝)が圏外。沖縄尚学高は選抜を2度制しているが、夏は8回出場して9勝、佐賀北高は夏のみ5回出場しているものの、優勝した年以外はすべて初戦敗退と、意外と勝ち星は少ない。

 それではベスト10の高校を下から順に見ていこう。

1991年からの30年間で
ベスト10入りした高校は?

 第9位には2校が並んでいる。1校は古豪高知商(38勝23敗)。昭和後半に活躍したものの2006年を最後に甲子園から遠ざかっていたが、2018年に12年ぶりに甲子園に復活して2勝をあげ、なんとかベストテンを維持した。実は古豪といいながら、戦前は1回も甲子園に出場したことはない。戦後すぐから昭和後半にかけての名門で、昨年引退した藤川球児など、昭和末から平成初めにかけては公立高校ながら次々と好投手を擁して活躍した。

 もう1校が、智弁和歌山高(38勝22敗)。この2校の勝敗がほぼ同じ、というのは意外な感じがする人も多いだろう。しかし、1990年代に圧倒的な成績を残した同校も、2001年以降の夏の大会の初戦は8勝6敗と、初戦で敗れることも多い。