通期業績予想を見て
「黒字が継続するかどうか」を判断する
たとえば、データセンターサービス会社のブロードバンドタワーの場合は、四半期の業績を見ると確かに継続的な赤字の後に黒字転換しています(下図、2020年3月期の四半期決算)。
しかし、直近の2020年3月期~2020年12月期を見ると、営業利益と経常利益の黒字幅が徐々に減少してきているのがわかります。
そこで、通期の業績を確認してみましょう(下図)。
来期の予想は営業利益・経常利益ともに再度、赤字転落となっています(2021年12月期)。これは、業績が再度悪化するという予想なので、現状は黒字転換していたとしても、いずれ、四半期でも赤字転落することが予想できます。
こういった銘柄も「偽の銘柄」として省いていきます。このように、「通期業績の予想」を見るだけでも「偽の銘柄」を数多く省くことができます。
経済アナリスト、認定テクニカルアナリスト
フィスコ金融・経済シナリオ分析会議 研究員
日本クラウドキャピタル マーケティング・未上場マーケットアナリスト
フジテレビ系列LiveNews αレギュラーコメンテーター
滋賀県出身。同志社大学法学部卒業、京都大学大学院公共政策大学院卒業、公共政策修士。2013年関西の某医療法人に入社後、資産運用トレーダー業務を始める。独力で財務・経営分析力を磨いた結果、資産を3倍にする。2015年独立系金融情報配信会社FISCOのアナリスに転身。上場企業の経営者を中心にインタビューし、個別銘柄分析や日本・韓国・米国経済等の市況分析に従事。入社当時、アナリストだった上司より「堅実な銘柄選定法」として「黒字転換2倍株」のノウハウを受け継ぐ。2017年からは日本クラウドキャピタルにも籍を置き、日本初の未上場マーケットアナリスト兼マーケティング担当として活動。雑誌・Webなど連載多数。「PRESIDENT」本誌にも多数記事を掲載。「プレジデントオンライン」の執筆記事は、2020年の半年間で累計6000万PVを超え、「日本一バズるアナリスト」ともいわれる。2020年11月ラジオ日経にて「馬渕磨理子の5分で教えて!ベンチャー社長」がスタート。初の著書『5万円からでも始められる! 黒字転換2倍株で勝つ投資術』をダイヤモンド社から2021年6月16日に上梓。