「株式投資に興味があるけど、何から始めればいいの?」ーー。そんな株式投資ビギナーにおすすめしたいのが『5万円からでも始められる! 黒字転換2倍株で勝つ投資術』(馬渕磨理子著、ダイヤモンド社、6月16日発売)です。全国各地のセミナーで5年間にわたって個人投資家の方々にお伝えしてきた、的中率70%超の堅実な投資法を紹介。「黒字転換2倍株投資術」とは、四半期決算データで営業利益・経常利益が「赤字」から「黒字」に転換するタイミングの銘柄をいち早く見つけて買い、2倍になったら売るというシンプルな方法。「リスクを取りたくない、損切りの回数を減らしたい、でも利益は欲しい!」という堅実派の人にも始めやすい、マイルドな投資法です。本連載は、同書の中からエッセンスを抜き出してお届けします。これから株式投資を始めたい人、もっと勝率を高める方法を探している人、必読です。好評のバックナンバーはこちらからどうぞ。

リストアップされた黒字転換2倍株の候補から、「偽の銘柄」を省く方法Photo: Adobe Stock

ニセモノの黒字転換銘柄を省く

 次に、リストアップされた198銘柄の中から、今回たまたまリストアップされた「ニセモノ」の黒字転換銘柄を省いていく(スクリーニング)作業をします。

 スクリーニングする方法は、以下の3つです。

 1.通期業績の予想
 2.営業利益と経常利益の進捗率
 3.具体的な事業内容

 この3つの観点から、「偽の銘柄」が含まれていないかどうかを選別していきます。

「1.通期業績の予想」をチェックする

 通期業績の予想を見ていきます。前出の198銘柄の中で、たとえば工藤建設を見てみましょう(下図)。

 マネックス証券のサイトの「四半期業績推移」の右下にある「表示:展開する」をクリックすると図にある四半期業績推移が表示されます。そして業績欄から中の業績を見ていくと、継続的な赤字から黒字転換しているわけではなく、2019年第2四半期(2Q)が一時的に赤字になっているだけだったことがわかります。

 これだと「継続的な赤字からの黒字転換したタイミングを狙う」という黒字転換2倍株のコンセプトとは異なりますので、「偽の銘柄」としてリストから省きます。

 赤字から黒字転換した銘柄がその後、持続的に黒字化するかどうかは、その時点で必ずしもわかるわけではありません。

 ただし、「通期の見通し」に着目することで、再度赤字転落する可能性がある銘柄を確認することができます。次に、その点について説明します。