青森県の湖畔が
1、2位を独占

 CODが4mg/リットル以上で、全国有数の水が汚い海水浴場に選ばれてしまったのは6カ所。そのいずれもが青森県(3カ所)、もしくは北海道(3カ所)だった。

 ランキング1位となったのは、小川原湖公園(青森県東北町)だ。昨年のランキングでも7位と上位だったが、今回は首位となった。

 糞便性大腸菌群数は6個/100ミリリットルで、全体の55位と、それほど高くはないものの、CODは4.5 mg/リットルと最も高い結果となってしまった。

 小川原湖公園は小川原湖の湖畔にある水浴場だ。小川原湖は全国の湖で11番目に面積が広い、海水と淡水が入り混じる汽水湖である。

 今回のランキングで2位となったわかさぎ公園(青森県東北町)と7位の小川原湖(青森県三沢市)も、同じく小川原湖にある水浴場。

 なぜ、小川原湖の水浴場ばかりが本ランキングの上位に並ぶのか。

 青森県の環境保全課は、「湖なので水がたまることに加え、検査当日の気象条件によって数値は大きく左右されたのではないか」という。

 3位はジェットビーチ石狩(北海道石狩市)。北海道石狩市を流れる望来(もうらい)川の南側に隣接した海水浴場だ。前回のランキングでは14位だったが、今回は一気に3位となった。1位と2位が湖沼だったので、海にある水浴場としては、ジェットビーチ石狩が1位ということになる。

 4位は三沢ビードルビーチ(青森県三沢市)。7位の小川原湖と同じ三沢市にある海水浴場だ。

 前回のランキングでは116位だったが、今回は一気に4位となった。

 三沢ビードルビーチはCODが4.3 mg/リットルと高いこともさることながら、目立つのは糞便性大腸菌群数の多さだ。270個/100ミリリットルと全国で最も多い。なお、糞便性大腸菌群数が2番目に多いのは、7位の小川原湖である。

 5位はおたるドリームビーチ(北海道小樽市)、6位は石狩浜(北海道石狩市)と北海道勢が並んだ。6位の石狩浜は、3位のジェットビーチ石狩と同様、石狩湾に面した海水浴場だ。石狩浜は前回ランキングでも25位だった。

 これら三つの海水浴場がランキング上位になった理由について、北海道環境生活部環境局循環型社会推進課は「水質検査を行った5~6月頃に、COD値が高い雪解け水が河川から流れ込んだ可能性がある」と説明する。