米フェイスブックはニューヨークの小規模な新興企業の買収を計画しているが、欧州で新たな障害に直面している。欧州競争法(独占禁止法)の圧力が米国内の買収案件へも影響を拡大していることが鮮明だ。欧州連合(EU)の競争法当局は従来法の新たな解釈により、これまで審査対象外であった合併案件を審査する広範な権限を手にした。だが、そうした変更はディールメーキングに混乱をもたらすとして、企業やその弁護士から反発の声が上がっている。EU競争当局の欧州委員会は2日、カスタマーサービス・プラットフォームとチャットボットを手掛ける米新興企業Kustomer(カスタマー)を巡るフェイスブックの買収提案について、新たな権限を用いて検討すると発表した。フェイスブックは11月に買収計画を公表していた。