ドナルド・トランプ前米大統領の弁護士は4日、同氏の納税記録の議会への開示を阻止するよう連邦判事に要請した。司法省が財務省に対し、トランプ氏の納税記録を下院委員会に引き渡すよう指示したことを受けた動きとなる。弁護士らは、民主党議員による納税記録請求には正当な目的がなく、トランプ氏を困らせるための政治的な点数稼ぎでしかないとの見方を示した。一方、司法省は下院委には開示を求める十分な理由があるとみなしている。弁護士は書面で、納税記録要請の目的は「政治的利益のために一個人の私的な税情報を暴露すること」が明らかであるとした。さらに、2016年と20年の大統領選挙戦におけるトランプ氏の政策や同氏の政治的信条などを理由に「トランプ大統領に報復するため」とした。