コロナ禍で皆さんの営業は、どのように変化しましたか?「直接面会できない」「商品・サービスを見せられない(伝えられない)」「相手先の会社や個人の雰囲気・空気がつかめない」「直接相手を訪ねていくことで示せていた誠意が伝わらない」など、これまでの方法ではうまくいかず、悩んでいた時期もあるでしょう。しかし、その反面、営業成績が落ちるどころか、伸ばしている人がいることも承知のはず。何が違うのでしょうか。その違いは、すでに7年読み継がれている本書『「3つの言葉」だけで売上が伸びる質問型営業』で明かされています。そして、オンライン営業のスキルを加えてパワーアップしたのが、『[新版]「3つの言葉」だけで売上が伸びる質問型営業』。本書よりいつの時代もどんな業種でも結果を残す営業スキルを伝授します。
アプローチ即決クロージング
私の営業場面で一番驚いたことは、プレゼンテーション前のアプローチの段階で、私が社長に「社長、私どもにいいものがあります。採用されませんか?」と言ったら、「そうだね」と答えてくれたことでした。
この時点で、社長自身は商品のことを何もわかっていなかったのです。にもかかわらず、まず、私が「採用されませんか?」とクロージングに入ったことがすごいのです。
そして、社長自身も私のクロージングを受けて、「そうだね」と答えてくれたことが、またまたすごいのです。
何も、私が優秀な営業マンだと言っているのではありません。アプローチで契約に結びついていることがすごいのです。それも商品についてはっきりわからない状態で、です。つまり、アプローチ即決クロージングができたのです。
昔、私の先輩に、伝説の営業マンと言われている人がいました。その方はその仕事をすでに10年ぐらいやっており、代理店を経営していました。その年も、全国の代理店の中で、代理店部門と個人営業部門のどちらもトップの成績でした。
そのトップ営業マンでもある代理店社長から話を聞かせてもらうチャンスがあったのです。そのときに聞いた話がこの「アプローチ即決クロージング」だったのです。
「何もまだ、商品の話をしないうちから、やりたいと言われる。困ったものだ」とその方は言われていました。
「プレゼンテーションもしないうちから採用を決めるなんて、そんなすごいことが営業場面で本当に起こるのか?」、私は疑心暗鬼でした。「でも、もし、本当にそのようなことができるなら、私もそんな営業マンになってみたい!」と当時、思ったものです。
それを改めて思い出しました。状況などは違いますが、何も商品の話をしていないうちに「やってみよう」と判断される。まさにこれがアプローチ即決クロージングなのです。