アフリカの巨像:古くはエジプト、間がなくて現代は独裁者

内情を知ると素直に感心できないアフリカ最大の巨像内情を知ると素直に感心できないアフリカ最大の巨像

 アフリカ大陸のほぼ最西端、セネガルの首都ダカールにある「アフリカ・ルネサンス像」は、高さ50m。アフリカ最大の巨像です。標高100mの丘の上に立てられているので、50mという数字よりもはるかに高く見える、大迫力の巨像です。

 たくましい男性が左腕で子供を高く掲げ、右腕は寄り添う女性の背中に回す、希望や家族愛などさまざまなテーマが思い浮かぶポーズは、アフリカの未来を希望で照らすかのような力強さが感じられます。しかしながら、建設を主導した当時の大統領に入場料収益の35%が支払われる契約になっていたり、建設を北朝鮮の業者が担当したりと、ダークな小ネタに事欠かない巨像となっています。

紀元前から存在する驚異の巨像「ギザの大スフィンクス」紀元前から存在する驚異の巨像「ギザの大スフィンクス」

 いくつもの巨大なピラミッドを建設した古代エジプト文明が作った、「ギザの大スフィンクス」。王の顔とライオンの体を持つとされる高さ20mのキメラは、おそらく世界最古級の巨像でしょう。

 ひとつの巨大な岩から掘り出されたこの巨像は、圧倒的な存在感で、ピラミッドのそばにその姿を横たえています。当時の道具を使い100人の石工が従事するとして、完成までに3年の工事期間が必要となるとか。古代エジプト王の権力と財力がどれほどのものだったのか、想像もつきません。まさに歴史のロマンを感じさせてくれる巨像と言えるでしょう。