自由で活気にあふれた香港が中国政府によって消し去られる状況を目の当たりにした際に、すべての米大統領が認識する悲しい現実は、それを止めるための選択肢が外の世界にはほとんどないということだ。それゆえに、 ジョー・バイデン米大統領が、危険な状況にある個人に少なくとも逃げ道を提供するという一つの選択肢を見つけたことは、称賛に値する。アントニー・ブリンケン米国務長官は5日、米国在住の香港市民について、香港に戻ることに危険を感じる場合には、滞在期限が切れても出国の強制を18カ月猶予し、「安全な避難場所」を提供すると発表した。中国が導入した「掃討的な香港国家安全維持法」への対応措置だと説明。同法は「香港の諸機関の基盤を根本的に変質させた」と述べた。香港出身者らが恐怖感を抱くのには十分な理由がある。今や香港では、中国国歌にブーイングしただけでも警察に逮捕されるのだ。