米国内で大きな影響力を持つ30以上の経済団体がバイデン政権に対し、中国との貿易交渉の再開や中国からの輸入品に対する関税の引き下げを求めた。小売業者や半導体メーカー、農家などを代表するこれら経済団体は、この関税が米経済の足かせになっているとした。電子機器や衣料品などの中国製品に対する関税は米国内の輸入業者が負担している。米中の貿易交渉は2020年に「第1段階」の合意に達した。それに基づく義務を中国に順守させるために、こうした関税が設けられた経緯がある。米商工会議所、ビジネス・ラウンドテーブル、米小売業協会(NRF)、米半導体産業協会(SIA)などの経済団体は5日、通商代表部(USTR)のキャサリン・タイ代表とジャネット・イエレン財務長官に宛てた書簡で、中国政府は第1段階合意に盛り込まれた「重要な基準や約束」を満たし、米金融機関への市場開放や米国から中国へ輸出される農産物の一部規制撤廃などを実現したと述べた。