「モーターシティー」と呼ばれるこのミシガン州の自動車工業都市で、これほど採用が難しくなったのは20年ぶりだ。質屋チェーン「アメリカン・ジュエリー・アンド・ローン」を家族で経営するセス・ゴールドさんは、人員募集にあたって250ドル(約2万7500円)の一時金の支給を提示している。約80年にわたる店の歴史の中で、ゴールドさんの記憶に残る限り、こんなことは初めてだという。それでも、中には職務未経験にもかかわらず、賃金引き上げを交渉したがる応募者もいるという。「採用? 控え目に言って大変だ」。電動工具や毛皮のコート、オートバイなどで満たされた倉庫で、質流れ品を整理する従業員たちのそばを通りながら、ゴールドさんはこう述べた。
米デトロイト、雇用改善も手放しで喜べず
失業率は数十年ぶりに全米平均を下回る
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