コロナ禍で皆さんの営業は、どのように変化しましたか?「直接面会できない」「商品・サービスを見せられない(伝えられない)」「相手先の会社や個人の雰囲気・空気がつかめない」「直接相手を訪ねていくことで示せていた誠意が伝わらない」など、これまでの方法ではうまくいかず、悩んでいた時期もあるでしょう。しかし、その反面、営業成績が落ちるどころか、伸ばしている人がいることも承知のはず。何が違うのでしょうか。その違いは、すでに7年読み継がれている本書『「3つの言葉」だけで売上が伸びる質問型営業』で明かされています。そして、オンライン営業のスキルを加えてパワーアップしたのが、『[新版]「3つの言葉」だけで売上が伸びる質問型営業』。本書よりいつの時代もどんな業種でも結果を残す営業スキルを伝授します。
なぜお客様が喜ばれるのか?
ふと考えると理由が見えてきた
「なぜ、こんなに自然体で営業ができるのだろう?」
「なぜ、お客様は今までにない笑顔で私を出迎えてくれるのだろう?」
「なぜ、断られてもこんなに楽しいのだろう?」
「なぜ、売上が楽に伸びるのだろう?」
「なぜ、仕事が終わったあとのビールがこんなにもおいしいのだろう?」
「なぜ?」「なぜ?」「なぜ?」……。
私の頭の中には当時、こんな疑問がよく湧いていました。なぜかわからないけど楽しい、嬉しい、やる気が湧いてくる。もう、鼻歌うたって、スキップして……ただ楽しくて仕事をしている感じでした。
喜びの感覚はかつての説明型営業にもありました。ところが、説明型営業と質問型営業とでは喜びの質が全く違うのです。前者は、私が必死で成果をあげていたのに対し、後者はお客様に喜ばれて嬉しいうえに、成果は自然にあがりました。
質問型営業をスタートさせた途端に、人材教育の代理店のコンテストで日本一の成績になりました。「3ヵ月ぐらいじゃ、わからない。もう1年間やってみよう」と思ったら、また日本一になったのです。この業界の商品は世界に広がっていて、毎年、世界大会があります。ここで毎年一番活躍した人に世界大賞が授与されるのですが、それにも私が選ばれたのです。
でも、一番や賞よりも、私にとって本当に嬉しかったのは、13年間の重苦しい営業から抜け出し、本当に喜んでもらえる営業ができるようになったことです。目の前でお客様から「ありがとう!」って、言ってもらえるようになったことです。何しろ、13年間ですからね。もう、大声で両手を挙げて「やった!!! やった!!!」と叫びたい気分だったのです。
しばらくして、あまりにもうまくいくし、嬉しいとか楽しいという感情の高ぶりが大きいので、なぜ、このような気持ちになれるのだろうと思って、自分を振り返ってみました。
すると、だんだんうまくいく理由が見えてきました。私がお客様の前で行っている質問にはパターンがある、と。さらに、私の質問には順番もあるようだと感じ、それを分析していくと質問の手順が見えてきたのです。
なぜ、このように質問するとうまくいくのだろうかと考えていくうちに、それまでにも感じていた営業の2つの原則としっかり結びついたのです。
質問型営業の原則と方法です。それは、「お役立ちへの純粋な動機」を育てる方法でもあります。
まさに「お役立ちへの純粋な動機」を「質問」によってシステム的に育てるのです。どうか、本書でしっかりと取り組んでください。