中国経済は7月に予想以上のペースで成長が鈍化したようだ。異常気象や感染力の高い新型コロナ変異ウイルス「デルタ株」が猛威を振るい、すでに頭打ちとなっていた景気回復に新たな逆風が加わる形となった。中国国家統計局が16日公表したデータによると、鉱工業生産、消費支出、投資活動はいずれも予想以上に減速し、前年比の伸び率は6月から縮小した。中国では成長に陰りが見え始めていた上、コロナ関連の制限措置の影響が懸念されていることから、多くのエコノミストや調査会社はすでに成長見通しを引き下げていた。国内総生産(GDP)を構成する主要項目である鉱工業生産は7月に前年同月比6.4%増、固定資産投資は1~7月に前年同期比10.3%増となった。いずれも予想を下回り、6月に比べ小幅の伸びにとどまった。