今年に入り過熱感の高まっていた商品(コモディティー)の一つが燃え尽きようとしている。世界の鉄鋼の半分以上を生産している中国の需要に対する懸念を背景に、鉄鉱石価格は7月中旬から約4割下落した。こうした急落はオーストラリアやブラジルなどの鉄鉱石生産国に打撃を及ぼしている。両国は感染力の強い新型コロナ変異ウイルス「デルタ株」の発生を受け、おぼつかない景気回復を守るために奮闘している。S&Pグローバル・プラッツによると、鉄鉱石の指標価格は8月19日に15%急落し、一時1トン当たり130.20ドルと昨年11月以来の安値をつけた。8月20日にはやや持ち直し、139.10ドルをつけた。つい5月には233ドルの過去最高値をつけたばかりだった。
鉄鉱石価格が急落、中国の需要減見通しで
今春に過去最高値をつけたばかり、市場関係者に不意打ち
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