恥をかかないビジネス英語写真はイメージです Photo:PIXTA

『英語独習法』(岩波新書)が売れている。本書は認知科学の概念である「スキーマ」と呼ばれているものをカギに英語力向上を書いたもので、日本語と英語の認知的な違いを理解することに重点を置く。その独自メソッドを、著者であり慶應義塾大学環境情報学部教授の今井むつみ氏に聞いた。(清談社 沼澤典史)

言語感覚をつかさどる概念
スキーマとは

 ビジネスにおける英語の必要性は耳にタコができるほど聞いている人が多いだろう。それに伴うように、昨今は教材も学習法も無数にあふれているが、そのなかで11万部という売り上げを記録しているのが『英語独習法』である。

 著者の今井むつみ氏はみずから「英語学や英語教育学の専門家ではない」と話すように、認知科学の研究者。そんな今井氏は日本の英語学習についてこう話す。