「食事の前に飲むだけで痩せる!」というサプリメントや、いわゆる「トクホ」などの表示がついた飲み物がいろいろと登場しています。これは簡単に言うと、「食物繊維を先に飲んでから食事をする」というダイエット法です。そもそも、こうしたものを飲むことがなぜダイエットにつながるのか、効果が出る人と出ない人がいるのはなぜか、効果が出ない人は何が原因なのか? 今回は、食物繊維を摂取するメリットなどについて解説します。(管理栄養士 岡田明子)
食事の前に飲むだけでダイエットにつながる理由は?
食前に飲むタイプのドリンクやサプリメントによく使われている、難消化性デキストリン、イヌリン、サイリウムは食物繊維の一種です。これらの食物繊維は特定保健用食品(通称・トクホ)や機能性表示食品にも多く使われていて、「血糖値が気になる方に」、「血中中性脂肪を下げる」、「おなかの調子を整える」などと表示することが許可されており、脂肪や糖の吸収を抑える、便の材料を増やす、腸内環境を整える働きがあることが分かっています。
これらを含む食品を食事の前にとることで、血糖値が上がりにくくなるので、食後の血糖値の急上昇を抑えることにつながります。また、食物繊維が食事からの脂質やコレステロールを吸着し排出してくれるので、脂肪に変わりにくくなります。食物繊維をとることで整腸作用も期待できますので、便通が良くなりダイエット効果が高まるというわけです。